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3.11 東日本大震災 ドイツ NRW州と福島県 その日独パートナーシップの軌跡

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、マグニチュード9の地震、最大40m級の津波、そして福島第一原子力発電所の事故というトリプル災害で、世界中の人々の記憶に大きな爪痕を残した。死者1万5,899人、行方不明者2,529人、負傷者6,157人そして3基の原子炉がメルトダウンしたことは、日本国民と東北地域の人々にとって戦後最大の危機であった。

このような背景のもと、ドイツ ノルトライン・ヴェストファーレン(NRW)州と福島県の間でパートナーシップが生まれ今年で10年目を迎える。当初、州の経済振興公社日本法人 株式会社NRWジャパン(現NRW.Global Business Japan)を通じた 福島県との関係は、最初は民間レベル、後に政治・経済レベルへと構築された。またそれに加え、日独市民社会の皆様の献身的な取り組みも多くあった。

NRWジャパンと福島県・県民との交流は、すでに、2010年、いわき市にドイツ連邦共和国から実業家・星一氏の功労記念碑が寄贈されたのを機に始まった。2011年、州内にあるエコセンターNRW(ハム市)は、原発や津波の被害を受けた避難民のために、郡山市内の避難所にドイツ赤十字社が出資したコミュニティセンターが建設される際、パッシブハウス工法を導入する支援を行った。

福島県の「エネルギー・シフト」の達成を支援するため、また福島県からの医療機器分野での協力関係構築の要望により、2012年3月にはNRW州経済大臣、2013年2月はNRW州環境大臣がそれぞれ来日し、被災地および県各地を訪問し、福島県知事を始め様々な方々と直接対談し相互理解を深めた。そして、2014年には福島県との間で2つの協力に関する覚書を締結することで合意した。

株式会社NRWジャパンは、2012年に毎年福島県郡山市で開催される再生可能エネルギー産業展(REIF)に初めて出展。再生可能エネルギーの活動は、NRW州環境省、エネルギー・エージェンシーNRW、NRW.International、福島県、JETRO福島がサポートした。またこの関係がさらに発展し、エネルギー・エージェンシーNRWは、2017年の「エネルギー・エージェンシーふくしま」設立時に福島県に助言・支援を行った。

医療機器分野での関係構築はNRW州経済省と福島県が直接折衝に当たった。2018年10月、NRW州のピンクヴァルト経済大臣が福島を訪問。2019年10月内堀知事のNRW州訪問では、同月7日にNRW州経済省との協力協定が更新され、一つのMoUに統合された。翌8日にはNRW州のラシェット首相が内堀知事を迎え入れ、会談が実現。

またデュイスブルグ・エッセン大学とエッセン大学病院は、当時の日本担当であったウォルフガング・ザウアーヴァイン教授が代表となって、郡山市の総合南東北病院と連絡を取り、がん患者の治療のためのホウ素中性子捕捉療法(BNCT)に焦点を当てて、郡山市とエッセン市双方で何度かシンポジウムを開催した。

その後、エッセン市自体も郡山市との連携の担い手となり、2017年には、再生可能エネルギーや環境保護分野での協力や、医療・ヘルスケア分野での緊密な交流に関するMoUを締結。2019年9月2日には郡山市において教育・人材育成分野での協力を追加した。

新型コロナ感染流行のため、交流の機会、特に対面での接触の機会は現在非常に限られている。しかし、目下の制限はあるものの、NRW州と福島県は10年に亘る協力関係の成功を振り返ることができる。政治的・社会的な関係が築いただけでなく、多くのビジネス交流また友人関係も築くことが出来た。